独立して自ら開業する際、普段の住居とは別に事業用物件を借りる人もいるでしょう。
賃貸事業用物件を契約する際、いくつかの項目を確認する必要があります。それを怠ると後になって後悔する可能性があるので、注意しなくてはいけません。
今回は、事業用物件を契約する際、注意すべき点について説明しましょう。
確認するポイント①「違約金・損害賠償金」
契約書で定められた規約に違反した場合、あるいは不法・債務行為を行った場合、違約金・損害賠償の請求が発生します。
真っ当な業務・生活を行っていれば、違約金・損害賠償が発生することはないため、どれくらいの請求額が発生するのか、確認していないという人がほとんどでしょう。
しかし、万が一という事態も絶対に起きないとは限りません。不本意ながらも何かしらの間違いを犯した場合を想定して、違約金・損害賠償の金額を確認することが大事です。
もし何かをしでかしてしまったら、経済的に大きな打撃を受ける支払いをしなくてはいけない、という日頃から注意の心が芽生えるでしょう。
確認するポイント②「特約」
契約書によっては欄外に「特約」が記載されているパターンもあります。これは契約書に記載されている条文とは別の項目として、記載されていることが多いです。
特約の例の一つとして、フリーレント契約が挙げられます。
フリーレント契約とは、一定の期間内で家賃が免除される制度です。
しかし「契約してから2年以内に解約した場合は、違約金が発生する」「免除されるのは家賃のみで、管理費・光熱費は支払い義務がある」という決まりになっています。
フリーレント契約の場合、そのような決まりが特約の欄に記載されていますが、それを見落としてしまうパターンが少なくありません。
特例の項目もしっかりと確認しましょう。
確認するポイント③「設備」
契約書には、電気・電話回線・上下水道・冷暖房など、物件の設備についての記載もあります。この項目も契約時にしっかりと確認しなくてはいけません。
契約後に事業開始をしたあと、ネット環境が完備されていない、電話回線の数が希望より少ない、電気の容量が業務と釣り合っていないといったことに気づき、業務に支障をきたすこともあるでしょう。
物件の設備環境にも目を通すことが大事です。
まとめ
事業用物件の契約書はこと細かいことが記載されていますが、すべての項目・条文をしっかりと確認しないといけません。確認をしなかった場合、あとになって後悔することになり、あわてて解約しようとすると違約金が発生します。
面倒な作業ではありますが、契約書に記載された項目にはすべて目を通して、自分の事業に適した物件であるか、チェックすることが大切です。